【家庭教師】分からない気持ちが分からない…。知人に紹介された家庭教師バイトで、研修もなしにまずい生徒の担当にさせられた話

【家庭教師】分からない気持ちが分からない…。知人に紹介された家庭教師バイトで、研修もなしにまずい生徒の担当にさせられた話

【性別】女性
【年齢】(仕事が大変だった当時)
19-20歳

【当時の職業】
アルバイト

【当時の住まい】
親元離れて学生アパートで独り暮らし。

【その仕事はまだ続けてる?もう辞めた?】
その他





【就職のきっかけと経緯】
大学時代、体力仕事は自分には向いていないが、頭脳系なら自信があり、かつ、時給も高いという理由から、未経験だが家庭教師のバイトを探していた。
当時所属していた大学のサークルで、同期に「家庭教師のバイトないかなー」とこぼしたら、「俺の行ってるところで講師募集してるよ、よかったら紹介するよ」と言われた。
彼がまじめで人をだますような性格ではないし、「知人の行っているところ」という心理的なハードルの低さもあって「じゃあお願い」と紹介を依頼。

【環境と仕事内容】
他の人についてはわからないが、自分の受け持ちは中2(3学期)男子、主に英語。
週1、時給900円+交通費(実費)。
応募の面談に行ったら、「○○君の知り合いね、○○大学なら大丈夫、優秀だ」と即採用された。
担当教科は「英語・国語」を希望していたが、「理系なら数学と理科もできるでしょ」と独断でその2教科も「指導OK」という登録に。
指導法の研修もアドバイスもなく、「今こういう子がいるんだけど行ってくれる?」と生徒の条件のみ提示されてすぐに指導へ行かされた。

【大変だった時期】
大学生として家庭教師のバイト。
ずっと大変だった。
3か月くらいでやめた。




【大変だったこと】
成績が伸びない、というか、覚えが悪すぎる。
大人しく人の話をよく聞く、まじめで(おそらく)やる気もある生徒だったが、中2なのにアルファベットの書き方から教えなければならなかった。
しかも覚えが悪い。
私にとっては「覚えるだけ」なのに相手はそれができない。
回答のコツというより、覚えてもらわなければ先に進めない基本事項がそうなので、いつまでもbe動詞から先に進めない。
職場に相談しても「親御さん期待してて、いい先生だって言ってるから、まあ頑張ってよ」以上。
何をどう教えればいいのかわからないうえに相談もできない。
「覚えが悪い」以外は問題がなく、親御さんも普通・良心的な方で、期待されている分無碍にもできないし、だからこそ結果が出せない心苦しさで、「やめたい」「でも申し訳ない」と葛藤していた。

【大変だった期間】
3か月、ずっと。




【当時の心境】
私にとっては「当たり前」「そういうことになっている」「覚えるだけ」のことなのに、相手が何故わからないのか、なぜできないのかが理解できない。
「何で分からねーんだよ」と思いながら、指導の度に「だからこれはこうでしょ」と自分の方が泣いていた。
数か月くらいで辞めるのは相手の親子に申し訳ないし、あまりに責任感がなくて自分で自分を許せない、でも心が辛い……。

【職場が大変だった原因】
辞めてから聞いた話だが、その生徒さんは知的障害の傾向があったらしい。
「○○大生だから学力は十分だし、会社がいちいち口を出すとかえってやりづらいだろう」と放任されていたそうだが、せめて研修くらいは受けさせてほしかった。
のちに、「ふつうは家庭教師でも塾講師でも最初に指導法の研修がある」と知って愕然とした。




【仕事で良かったこと】
生徒さんの親御さん(母親)がとても優しかったこと。
毎回飲み物、時にはおやつを出してくださり、終わるたびに「いつもありがとうございます」と仰って下さった。
会社からも、「親御さんから『勉強の習慣が身について感謝している』と言われている、とてもいい先生だと言ってもらっている」と聞いた時は嬉しかったし、「じゃあ頑張ろう」と思った。
辞めた後、同じ職場で、講師ではなく事務としてアルバイトしていた先輩に、「会社が『悪かった』って言ってたよ」「あの生徒さんに問題があったそうで、だから、『自分が悪かった』とは思わないでほしいって」と伝えられた時は、「今更遅いよ」とは思ったが、やっと肩の荷が下りた。




【特にひどかった最悪の出来事】
中2、そろそろ3年生になる3学期なのに、アルファベットの、「書き方」から教えなければならないと知った時は「うそでしょ?」と思った。
「学校の教材の問題を解かせて、教科書を見ながら『それらしく』解説すればいいんだよ」という(別な会社での)家庭教師をしている先輩のアドバイスも、自分がかつて学習塾に通った時の経験も役に立たない、もっともっと初歩の段階だと分かって、どうすればいいのか途方に暮れた。
覚えるかどうかなんて相手の学力次第だし。
「相手が分からない気持ちが自分にはわからない」「どんなに時給がよくても講師系のバイトはできないんだ」と悟った時もきつかった。
「じゃあどうやって稼げばいいんだ、体力も筋力も無いのに」と。




【相談した人・助けてくれた人】
アルバイトしていた間は相談しても「大丈夫大丈夫、親御さんもいい先生だって言ってるし頑張って」と言われただけ。
後で、「それなりに学力のある大学に受験で合格した=学力はある・会社が方針を押し付けるより自身のやり方でやった方が窮屈ではないだろう」「信じて」「配慮」してくれていたと分かったが……。

【改善のための行動】
会社に相談しようとしたこと。
結局何にもならなかったが。
家庭教師のアルバイト歴がある先輩にも相談してみたが、「それは困るねー」「大変だねー」と同情はされるが対策は相手にも分からず……。
とにかく懇切丁寧に、何度でも繰り返し繰り返し同じことを説いた。
響いているかはわからなかったが。




【現在の状況と心境の変化】
辞めてから10年以上たつが、あのバイトでの失敗以来、「自分は人に教えることはできない」と悟り、以降、家庭教師や塾講師のバイトは諦めた。
社会に出て、無職の期間も塾や家庭教師だけはたくさん求人が出るが、トラウマになって応募は考えられない。
「何でできねーんだよ」と最初の職場で思ってしまった、最初の職場がそんな状態だったのは本当に不幸だったと思う。

【学んだこと】
自分には人に何かを教えることは向いていない、というか、できない、ということ。
学生時代に友人に教えることができたのは相手にもそれなりの学力があったためで、本当にわからない人には自分は教えられないということ。
それから、講師系の職業は、ふつうアルバイトでも正社員でも最初に研修があるということ……。



【当時の自分へのアドバイス】
運が悪かったの一言に尽きる。
成績を伸ばせなかった挫折感、数か月で放り出した罪悪感に苛まれているけれど、問題があったのは相手(生徒)の側で、それ以上に会社。
知り合いの紹介だからって、まともな書類・面接試験もなしに勝手に担当教科決めて、研修も受けさせずに即実地に送り込むようなところは「おかしい」
油断しないこと、過信しないこと、早すぎると思ってもやばい会社はすぐ辞めること。